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蓮根(レンコン) : 「シャキシャキ」と「ホクホク」正反対の食感が同居する個性派の根菜

根ではなく茎だった!?蓮(ハス)は、北半球の温帯から亜熱帯を中心に自生し、日本では奈良時代に栽培されていたとみられている。仏像の台座が蓮の花をかたどった蓮華座であることから、古くは仏教文化と結びついて観賞用や行事の花として使われていた。栽培しやすい品種が中国から輸入された明治時代以降は、食用品種の栽培が中心となった。茨城県が全生産量の5割を占め、佐賀県と徳島県がそれぞれ1割ずつで続いている。&nb...

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輪切りにした時のたくさんの穴が並んだかわいらしい見た目、シャキシャキとした食感―レンコンは日本の食卓に欠かすことのできない食材の一つ。

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根ではなく茎だった!?

蓮(ハス)は、北半球の温帯から亜熱帯を中心に自生し、日本では奈良時代に栽培されていたとみられている。仏像の台座が蓮の花をかたどった蓮華座であることから、古くは仏教文化と結びついて観賞用や行事の花として使われていた。栽培しやすい品種が中国から輸入された明治時代以降は、食用品種の栽培が中心となった。茨城県が全生産量の5割を占め、佐賀県と徳島県がそれぞれ1割ずつで続いている。

 植物の種類としては「蓮」。そのうち食用とする部分が「蓮根 / レンコン」。漢字の「根」が当てられているが、実は、根ではなく地下茎が肥大化したもの。蓮は沼地や湿地に生える植物で、根から空気を取り入れるのが難しいため、大きな葉で吸収した空気を根の先まで届けている。レンコンの穴は、空気を送るためのパイプの役目を果たしている。

(PIXTA)
(PIXTA)

蓮根の収穫(PIXTA)
蓮根の収穫(PIXTA)

レンコンは煮しめや酢レンコンなどお節料理に欠かせない食材。穴が開いていることを「先を見通すことができる」「将来の見通しが良い」ことと結びつけて縁起を担いでいる。また、種が多いことから多産を象徴し、「子孫繁栄」の意味もある。

スーパーなどでは使い切りサイズにカットして販売されていることが多いが、もともとはいくつかの節が連なった状態で収穫される。比較的大きなサイズの「親」は繊維が太く粘りが強いので、煮物やすり下ろし料理に最適。真ん中の「子」は煮もの、揚げ物、炒め物と汎用的に使える。芽に近い「孫」は成長途中で、繊維が細いので、シャキッとした軽やかな歯ざわり。きんぴら、サラダ、酢の物など食感を楽しむ料理に向いている。

(PIXTA)
(PIXTA)

生産者や農業団体などのサイトではトリビア的に「レンコンの穴は10個と決まっている」「穴は中央に1個、周囲に9個」と表記されていることが多い。しかし、実際に購入したレンコンを切ってみると、たくさんの小さな穴が開いているものもあり、必ずしも10個ではいなものも多い。

(PIXTA)
(PIXTA)

バナー写真 : PIXTA

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